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小説 ヤマト運輸

2016年10月20日 06:35 |

『小説 ヤマト運輸』

高杉 良

新潮社

 

 

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小倉 昌男という人は、2代目だったんですね。

そんなことも知らなかった。

でも、宅急便を強い意志で開発した生みの親。

そういう意味では、創業者と同じかもしれません。


先見の明で新しいサービスを生み出し、

強い意志で遂行し、

今までやってきたサービスを思い切って切り捨てる。


話を聞いてみたかったなぁ。。。


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「郵便局のサービスの質が悪過ぎるからこそヤマト運輸は全国津々浦々にネットワークを整

備しようとしてるんです。明治以来、国が手がけてきたチッキ(鉄道小荷物)と小包は、遠か

らず絶滅するでしょう。なぜなら、まったく市民、庶民の立場に立っていないからです。ほ

の一例をあげるだけで、このことは明確です。たとえば速達がある。翌日に着くのか、

日になるのか、あるいは三日後になるのか明示もしないで、特別料金をふんだくる。

しかも、受け取り、控えも出さない。宅急便"は必ず控えをわたし、荷物が翌日着くか、

日になるか明示します。チッキに至っては、『いつ着くか』と問えば、『着くときに着く』

と答え、『ハンコを持って取りに来い』とくる。こんなていたらくで、成り立っていたほう

が不思議です。局長は、営利事業とおっしゃったが、当社には〝サービスが先で、利益が後"

 という標語がありますけれど、ウチの小倉は『利益のことは言うな』と口がすっぱくなるほ

 言ってます。事実、赤字が出ている営業所に文句を言ったことは一度もありません。山

 過疎地であれ、北海道の僻地であれ、"宅急便"を運びます。郵便局とはサービスの質が、

 天と地ほど違うのです。当社が潰れる日がくることを期待するのは勝手ですが、期待にお応

 えすることは絶対にあり得ません。郵便小包が消えるほうが遥かにその可能性が高い、と

たしは断言します」


282p

 

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