税理士法人 絆 新田事務所

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知っ得コラム

インボイス方式について考える

2016年11月 1日 19:45 |

平成28年6月、安倍首相より消費税率の引き上げが平成31年10月からに再延期されることと、

軽減税率を導入する方針が明らかになりました。

軽減税率導入にあたっては、「インボイス方式」という制度が導入されようとしています。

今後の変更の可能性はありますが、現行の制度とインボイス方式制度を比較検討してみます。


まず、消費税の計算の基本は「預かった消費税-支払った消費税=納付税額」で求めます。
支払った消費税を控除できることを「仕入税額控除」と呼びます。

例えば、税率10%で商品を1,100円(支払った消費税100円)で仕入れて、

2,200円(預かった消費税200円)で売ったことを例に考えてみましょう。


 


≪ 現行  ~請求書等保存方式~ ≫

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仕入先が課税事業者、免税事業者を問わず課税仕入れ等の事実を記載した帳簿及び

請求書等の保存の要件を満たしているものが仕入税額控除できます。


200円-100円=100円の納付


 


≪ 導入予定  ~インボイス方式(適格請求書等保存方式)~ ≫

____________________________________________



インボイスに記載された税額のみを仕入税額控除できます。

「インボイス」とは「税率や税額など法定されている記載事項が記載された書類」で、

インボイスを発行できるのは国税庁に登録された課税事業者のみです。


課税事業者から仕入れた場合 200円-100円=100円の納付
免税事業者から仕入れた場合 200円-0円=200円の納付

 


インボイス方式では、免税事業者から仕入れたモノについては仕入税額控除ができませんので、

わざわざ免税事業者からモノを買う人はいなくなる可能性があります。

 この状況が「免税事業者の取引排除の問題」と言われています。

※免税事業者からの課税仕入れにつき仕入税額控除を認める措置が期限付きで設けられる予定です。



そもそも免税事業者が存在するのは、小規模な事業者の事務負担に配慮して、消費税法第9条に

「小規模事業者に係る納税義務の免除」を定めているからです。

しかし、インボイス方式が導入され、免税事業者が課税事業者にならないと生き残っていけないと

すれば、消費税法第9条は機能しなくなるのではないかと感じます。

 


平成35年10月からのインボイス方式導入時期には、フィンテックが普及して小規模事業者の

事務負担はそれほどない時代(会計ソフト等が発達し自動的に記帳できるような時代)に

なっているかもしれません。

しかし、いずれにしても皆にわかりやすく、公平な税制が導入されることを期待すると共に、

もし複雑な税制が導入されたとしても、それに応えられるように情報を仕入れていかなければ

ならないと思います。

 


(寺本 由花子)

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